光厳寺のヤマザクラは都内随一の大きさを誇る

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みなさん、こんにちは。今回は、東京都あきる野市の戸倉(とくら)にある、光厳寺(こうごんじ)のヤマザクラ(山桜)をご紹介します。

JR五日市線の終点、武蔵五日市駅からバスで10分ほどの戸倉バス停で下車し、急坂を5分ほど登ったところにある同寺は、建武年間(1334年~1338年)に足利尊氏が創建したと伝えられていて、戸倉城跡地の一角でもあります。

樹は石柱でできた寺の門をくぐった先、本堂の向かいにあたる斜面に全部で4本立っています。

引き

寄り2

全景

4本すべてが東京都の天然記念物ですが、なかでも一番奥にある樹が最も大きく、推定樹齢は400年以上、樹高は約17.3m、幹周りは約5.3m、枝張りは東西が約25m、南北が約18m。大島にあるサクラ株、三宅島にある神着(かみつき)の大サクラと共に、東京都の三大巨樹といわれています。他の2本は東京都といっても島にある樹ですから、実質の都内随一のサクラといえるでしょう。

そばに近づくと、まるで両手を広げて歓迎しているかのような、見事な枝張りに足が止まります。ヤマザクラは都市部にあるソメイヨシノより2週間ほど遅れて開花しますが、開花するとすぐに花びらが散ってしまうそうで、見頃は例年わずか3日程度とのこと。訪れた日もかなりの量の花びらが舞い散っていました。

花びらが舞い散る様子

あたりは「ホーホケキョ」と、聞き慣れたうぐいすの鳴き声の他、その他野鳥の鳴き声が響き、風情は抜群です。大きく息を吸い込むと新緑の香りが心地良く、春の訪れを感じることができました。

崖中腹にて

折れた枝全景

崖下から

東日本大震災の影響で樹のまわりの土砂が崩れ、昨年はそばには近づけなかったのこと。しかし現在は整備され、樹の根元付近にまで降りることができます。根本付近に近づくと、斜面下側の大枝が折れかかっていることに気づきます。原因は一昨年4月に降った、水分を含んだ重たい雪。しかし地面にもたれかかった枝には花が咲き、完全には折れていないことが分かりました。

葉色1

葉色2

花びら

ヤマザクラは「さくら色」でイメージするピンク色というよりは白く、シロヤマザクラともいわれています。葉と花が同時に開き、葉色の変化が大きいのも特徴で、普段見るソメイヨシノにはない趣を、存分に堪能しました。

樹表の様子、枝振りなどを見ると、樹勢はあまり良くなさそうです。しかし、東京都、あきる野市、お寺の3者が協力して現在はケアにあたっているとのこと。

国内で自生する野生サクラ約10種の、代表的な種であるヤマザクラは、大きく成長し長生きするのが特徴です。お寺の方のお話では、樹のまわりにある畑の作物は、樹が土の栄養分の多くを持っていってしまうため、あまり育ちが良くないとのこと。その状況は今も変わらないそうで、まだまだこれからも元気な姿を私たちに見せてくれることでしょう。

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“光厳寺のヤマザクラは都内随一の大きさを誇る” への1件のコメント

  1. […] 2月に訪れたので、あたりには雪が残っていました。しかし、梢を見ると小さいですが、つぼみが確認できました。ヒガンザクラは以前紹介したヤマザクラと同様、長寿として知られ、樹齢2000年を超える樹もあるとのこと。 […]

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