都内随一の高さを誇る三本杉

Pocket

みなさん、こんにちは。今回は、東京・西多摩郡奥多摩町にある、奥氷川神社(おくひかわじんじゃ)の境内に立つ、三本杉をご紹介します。

全体の様子

 
同神社は全国に260余りある「氷川神社」の中にあって(その多くは東京・埼玉です)、埼玉・大宮にある氷川神社(大宮氷川神社ともいいます)、同じく埼玉・所沢にある中氷川神社と合わせて、「武蔵三氷川神社」と呼ばれ、中でも奥氷川神社が氷川神社のすべての始まりという説もある由緒ある神社です。

この3つの神社はほぼ直線上に並び、中氷川神社を中心に奥氷川神社と大宮氷川神社が等間隔で位置しています。さらに、徳川家康の遺骨が埋葬してあるといわれる日光東照宮。家康が最後の時を迎え、一時的に遺骨が埋葬されていた静岡・久能山東照宮(くのうざんとうしょうぐう)とも同じく直線上に並んでいて、これまた武蔵三氷川神社の位置関係と同じように、3つの神社が等間隔で位置していることから、歴史において重要視されてきた神社であることがうかがえます。

創建は景行天皇の時代。先日紹介した国府・大國魂神社と同じ時代で、その歩みは1900年ほどです。過去には最寄り駅である奥多摩駅周辺の広大な土地を境内としていたといううわさもあるようですが、同神社の宮司さんに聞いたところ、今とそれほど敷地の大きさは変わらないだろうということでした。

奥多摩駅の名は、1971年以前は氷川駅と呼ばれていましたから、このようなうわさがたったのかもしれませんね。

由緒ある神社ですが、駅からは徒歩数分という距離にあり、脇には国道411号線が走っていて厳かという雰囲気は感じられず、境内には子どもの遊具が見られたり、いわゆる市民の憩いの場として、今日は存在していることが分かります。

三本杉は、樹齢約700年。幹周り約7.5メートル。樹高約50メートル。樹高は都内で随一の高さを誇ります。ところが境内には同じく杉の巨樹が幾本も立っているため、それほどインパクトを受けないのは、なんだか不思議な感じがしました(向かって一番左の樹が三本杉です)。

この不思議な感じは、地面から3メートル付近で癒着していることが関係していると思いました。つまり、1本ずつではそれほどの幹周りはないため、どうしても境内に独立して立っている別の樹の方が、力強く感じるのです。もちろん、他の樹もかなりの大きさなのは言うまでもありません。ただ、癒着している根元だけを見ると……やはりかなりの迫力があります。

癒着の様子

駅側から見た様子②

境内からの外観

見る角度によって3本の樹がまるで1本のように見えるのも、この樹ならではの特長です。

私は確認できませんでしたが、樹の上の方は樹皮が剥がれる白骨化の現象が進んでいるようで、樹勢が良好とはいえません。曜日や時間帯によっては脇の国道を奥多摩の山から削り出した石灰を運び出すトラックが往来するということで、その排気ガスのダメージを受けていることが推測できます。

同神社から少し歩けば、前回紹介した倉沢ヒノキが立つ国内でも有数の自然豊かな地域。氷川神社の杉の樹だけが、なんだか取り残されたような印象を持ちました。ただ都内から比べれば環境はいいはず。まだまだ元気に育ち、都内随一の高さをいつまでも保ってほしいものです。

Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です